こんにちは、テルミーてる子です。
コールセンターの正社員の求人を見て悩んでいる方。
現在コールセンターでアルバイトとして働いており、正社員登用の挑戦を考えている方。
悩むのは、
「コールセンターの正社員ってどうなの?」
ということではないでしょうか。
今回は、実際にコールセンターで12年働いてきた視点から、正社員のメリット・デメリットを紹介。
その他、仕事内容や簡単に採用してもらえるものなのかも解説していきます。
・2社のコールセンターで計12年勤務
・アウトバウンド(発信)、インバウンド(受信)、チャット
・OP、LD、SV、マネージャー経験済
・採用や面談含め、コールセンターの業務は全て経験済
・コールセンターで働いた方々とは今も交流し、常に情報収集
この記事に書かれている内容
実際コールセンター正社員ってどうなの?正社員ならではのメリット
メリット・デメリットを伝える前に、まずはこの記事の理解が深まるよう「お客様とクライアントの違い」について説明しますね。
下の図をご覧ください。
この記事で言う「お客様」は、コールセンターに問い合わせをする側の人。
「クライアント」は、コールセンターに業務を委託している企業。
企業のカスタマーサービス部署を、コールセンターに業務委託しているというイメージです。
業務委託をせず自社で運営しているコールセンターの場合は「クライアント」はなくなります。
「お客様とクライアントの違い」がわかったところで、気になるコールセンター正社員ならではのメリットがこちら。
コールセンター正社員ならではのメリット
- 重要な仕事を任せてもらえる
- 年収の上がり幅がスゴイ
- 人脈が広がる
- 他部署の方との交流も増える
- 男女の出会いも増える
- キャリアアップのための研修や資格制度が充実
- より深く会社の裏側を知れる
- アルバイトよりも将来性がある
今回は、コールセンターのアルバイトとも比較しながら解説していきますね。
重要な仕事を任せてもらえる
プレッシャーに感じるかもしれませんが、重要な仕事を任せられるのでやりがいを感じられるのがコールセンターの正社員。
アルバイトではできない貴重な経験ができます。
アルバイトはひたすら電話を取るorするのが仕事です。
それ以上の仕事を任せてもらえることもありますが、
会社の売上やクライアントとのやり取りなど責任を伴う仕事をすることはありません。
その場その場で大変に感じることもありますが、長い目で見れば
・社会人の経験値も上がる
・ビジネスにおいての交渉術
などのスキルが身に付けられます。
私自身、今はコールセンターとは全く違う仕事をしていますが、
・お客様とのやり取り
・基本的なビジネスマナー
・仕事術
など、正社員で得た経験がかなり活かされています。
今思うと、決して無駄な経験は無かったとひしひしと感じています。
年収の上がり幅がスゴイ
正社員なりたてのうちは、給料が低くて不満を持ちながら働くこともあります。
しかし、昇進していくと年収の上がり幅は本当にスゴイ。
昇進していくごとに給料は上がってゆきます。
コールセンターのマネージャーになるあたりから、上がり幅はアルバイトの時給とは比にならないほどに。
私の知り合いでは部長クラスで年収1,000万弱という方がいます。
参考までに、
職業情報提供サイト(日本版O-NET)が令和4年賃金構造基本統計調査の結果をもとにまとめた、コールセンターの全国平均年収は
369.6万円。
北海道や沖縄はこれよりも低く、首都圏は高いです。
人脈が広がる
アルバイトでは、周りで働く同僚や上司が主な付き合い。
しかし正社員になると、同僚や上司・部下をはじめ、
クライアントや人材派遣会社のスタッフなど外部の方とのやり取りも増えます。
あくまでも仕事上の付き合いに留まることもあれば、個人的な交友関係に発展することも。
異なる支店のスタッフと電話でやり取りをしながら仕事をしていました。
電話を通じて仲良くなり、プライベートでその都市を訪れた際は飲みに連れて行ってもらったこともあります。
その飲み会を通じて、現在の同業者を紹介していただきました。
アルバイトでは出会うことのない方々と出会えるのは正社員ならではのメリット。
とてもありがたいことです。
他部署の方との交流も増える
大きな会社の場合は、会社全体で行うイベントやセミナー、研修が頻繁に行われます。
アルバイトでは今いる部署内の方々とのやりとりで終わることが多いですが、正社員になると会社の催しに参加する機会が増えます。
そんな催しを通じて
他部署の方と交流し、情報交換ができるのがメリット。
研修会に参加した際に、他部署の方々とグループになって課題に取り組みました。
研修会で得たこともよりも、
空いた時間にお互いの仕事で抱えている悩みを相談し合い情報交換ができたことが大きかったです。
他部署で取り組んでいる点・気をつけている点などを知ることで、自分の部署に新しい風を吹かせる良いキッカケに。
部署を超えて交流することで、マンネリを防ぐこともできます。
男女の出会いも増える
先ほど紹介した人脈や他部署の交流が増えることからも想像できると思いますが、
比例して男女の出会いも増えます。
2社経験しましたが、どちらも恋愛事情は活発でした。
・上司や同僚と付き合った人。
・他部署の方とセミナーで出会って恋愛関係に発展した人。
・アルバイトの子から仕事の悩みを相談されたのをキッカケに付き合いだした人。
アルバイトでは、社内に良い相手がいなければ職場恋愛は難しいでしょう。
正社員の場合は、
社内にいなくても他部署や他社との交流も増えるので、その分出会いの確率はアップします。
付き合って結婚していく方々もたくさんいました。
キャリアアップのための研修や資格制度が充実
正社員は責任感のある仕事をする分、様々なスキルが求められます。
アルバイトでは
「電話対応に必要なトーク術」
などの研修は行われますが、正社員は
・ビジネスマナー
・PDCAなどのビジネススキル研修
・マネジメント研修
といったキャリアアップに必要な研修を受けさせてもらえます。
資格制度が充実していることも多く、必要な資格を取ることで資格手当がつくことも。
個人的にはお金を払ってでも受けてみたかった研修が無料で受けれたので、ラッキーでした。
ここで得た知識やスキルはコールセンターにとどまらず、他の仕事でも役立ちます。
より深く会社の裏側を知れる
これは興味がない方には響かないかもしれません。
会社の体制や運用に対して、
「どうしてこんな運用にするんだろう?」
と疑問に思っても、アルバイトのうちはその理由を深く知る機会は少ないです。
ところが正社員になると、会社全体の状況を把握して判断をする必要が。
よって、アルバイトでは知りえない会社の裏側を知れるようになるんです。
例えば、
・退職者が増えたんだから、新たにアルバイトを増員すればいいのに → クライアントの意向でコールセンターを縮小予定。増員は難しい。
・●●(商品、サービス)に関しての問い合わせをいただいたら、必ず終話後に上司に報告するよう言われた。なぜ問い合わせが多く忙しい中、このようなことをするのだろう? → 過去に●●に関して重大なクレームが発生し、傾向と対策を考えることになったから。
といったセンシティブな裏事情や、
・実はオフィスを移転する計画を立てている
・△△さんが来月異動予定
など、いずれはアルバイトの方が知る情報もいち早く聞くことができます。
他にも、
何度もチーム編成をしてきたが、AさんとBさんが絶対に同じチームになることはない → AさんがBさんに対して密かに嫌っている
細かな人間関係も把握するようになります。
それだけではなく、正社員はアルバイトの方々と面談をする機会も多いので、
・実はCさんとDさんは付き合っている
・Eさんは言い方がキツいからみんなから敬遠されている
・アルバイト同士の飲み会でFさんとGさんがケンカした。そこからお互いNGに
といったタレコミがあるので、必然的に情報が飛び込んでくるようになります。
アルバイトよりも将来性がある
すぐの話ではありませんが、AIの拡大により将来的にはコールセンターが縮小していくと言われています。
コールセンターの縮小で真っ先に影響を受けるのはアルバイトとして働く方。
反対に正社員は、AIができない仕事を担う役割として、仕事内容は変わっても解雇にはならないでしょう。
クレーム対応もそうですが、
困っているお客様・不安なお客様を安心させてあげられるのは温もりがこもった「人の声」。
AIではできませんね。
AIが収集したデータや情報を基にお客様満足度向上に向けた施策を考えるのも正社員の仕事。
AIが発達しても正社員の仕事はまだまだなくなりません。
とはいえAIが普及していますが、コールセンターはまだ安泰と言えます。
詳しくはコチラの記事を参考にしてみてください。
参考コールセンターのAI導入で仕事はなくなる?安泰な3つの理由と今後の展望
続きを見る
コールセンター正社員のデメリット
それではコールセンター正社員のデメリットも紹介していきます。
一覧にしたものがこちら。
コールセンター正社員のデメリット
- 正社員なりたては給料が低め
- 負う責任が多い
- 残業が多い
- 服装・髪型が自由じゃなくなることも
- 大手コールセンターでは異動・転勤がある
- 重度のクレーム対応を受けることも
- 日々大小様々な事件に対応している
デメリットもコールセンターのアルバイトとも比較しながら解説していきますね。
正社員なりたては給料が低め
メリットで
「昇進していくごとに給料は上がり、その上がり幅がスゴイ」
と書きましたが、あくまでも昇進してからの話。
正直に言うと正社員なりたての頃は、アルバイトの方が割が良いというのが本音です。
正社員になりたての頃は、ボーナスを加味してもアルバイトと年収はあまり変わらず、
「年収は変わらないのに負う責任は増えた」
という方も。
社会保険完備も魅力ですが、大手コールセンターの契約社員は社会保険が完備されています。
住宅手当や家族手当は正社員ならではの手当ですが、
「正社員になって良かった!」
と思えるのは、昇進してからになります。
負う責任が多い
もちろんアルバイトの方も責任感を持って仕事をする必要があります。
しかし、正社員はアルバイトの方々含め会社全体のミスをフォローする立場に。
大きなミスやクレームに発展した際には、会社を代表してお客様やクライアントに謝罪をすることもあります。
アルバイトの方には朝礼や周知事項で、
「誤案内しないように気をつけましょう。」
「お客様から●●してほしいとお問い合わせをいただいた場合には、××と案内するのではなく、△△と案内するようにしましょう。」
とやんわり伝えているとします。
しかしその裏では大きなミスやクレームが発生し、正社員はお客様やクライアントからかなりの叱責を受けているということも多々あります。
他にも、
・資料を作成してクライアントに報告する
・アルバイトの方々のモチベーション管理をする
・退職防止の施策を考える
・クライアントから求められている目標を達成させる
など、プレッシャーに感じる仕事を任されます。
プレッシャーは感じますが、全て一人でやらなければいけないということはなかったです。
必ず同僚や上司と協力し合って取り組んでいましたし、みんな頼もしい存在でした。
残業が多い
アルバイトでは電話対応が長引かない限り、残業せずに退社できます。
残業がほとんどないのでアフター5を楽しめますが、
正社員の残業時間は多いです。
日常的な業務に加え、ミスが発生すると
・緊急で対策案を考えるためミーティング
・クライアントへの報告書作成
など突発的な業務が舞い込んできます。
休日出勤はあまりないですが、ゴミ拾いやバーベキューなどのイベントに参加するために休日を返上することは年に数回あります。
こういうイベントを楽しめる人はいいですが、
「休みの日に仕事の人と会いたくない。」
という方にとっては辛いですね。
コールセンターはどこも人が足りていないので、1人に課される業務量は多いです。
ある程度の残業は覚悟しておいた方が良いです。
服装・髪型が自由じゃなくなることも
アルバイトの場合は
「服装・髪型・ネイル自由」
とメリットを掲げて求人募集をしているコールセンターも多いですが、
正社員となると必ずしも自由とは限りません。
クライアントの意向、会社の方針で
スーツまたはビジネスカジュアルでの出社が求められることも多いです。
社内での打ち合わせがない日やクライアントがいない日は服装自由という会社もあります。
アルバイトと比較すると自由度は下がります。
大手コールセンターでは異動・転勤がある
退職するまで1つのコールセンターに留まることが多いのがアルバイト。
しかし正社員の場合、全国的に支店がある大手のコールセンターでは、部署異動や他都道府県への転勤があります。
「どうしても転勤が嫌」
という方にとっては頭を悩ませる問題でしょう。
会社によっては転勤が発生せず、その地域に留まれる求人募集もあります。
全国転勤の可能性がある求人よりも給与は下がりますが、転勤がない求人に応募するのも手段です。
重度のクレーム対応を受けることも
責任がある立場にある正社員。
時には上席対応でも収まらず、
「もっと偉い人を出せ!」
という重度のクレーム対応をすることもあります。
アルバイトの方が対応しても納得しない
↓
LDが対応してもダメ
↓
SVが対応してもダメ
と、何度も上席交代しても納得いただけないことがあります。
このような対応は、一筋縄ではいかないのが基本。
解決までに時間がかかります。
アルバイトのように日々電話対応をするわけではないですが、トークスキルは身に付けておきましょう。
クレーム対応は辛いように思いますが、実は退職を考えるほど辛くはありません。
詳しくはこちらを参考にしてみてください。
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コールセンター | インバウンドがきつい原因はクレームではない!退職理由ベスト3
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日々大小様々な事件に対応している
人数が多いコールセンターでは大小問わず、日々様々な事件が起こります。
・人間関係のトラブル
・お客様とのトラブル
このようなトラブルを全て把握し、解決策を考えるのがマネジメントする立場である正社員。
1つの事件が解決していないうちにまた次の事件が発生した!
ということもしょっちゅう。
平和に1日が終わる日は少なかったように思います。
はじめのうちは、解決するのに右往左往しますが、だんだん慣れていきます。
同僚と相談し合いながら乗り越えていくと一体感も生まれ、刺激的と感じるようになります。
コールセンター正社員の主な仕事内容
コールセンターの業務は大きく分けて2つ。
コールセンターの仕事内容
- 受信業務(インバウンド)
- 発信業務(アウトバウンド)
お客様からのお問い合わせに答えるのが受信業務(インバウンド)、
お客様に営業の電話をかけるのが発信業務(アウトバウンド)です。
正社員の仕事内容は、
・アルバイトのシフト管理
・コールセンターの運営
・目標達成に向けた人員配置や施策の考案・実施
・クライアントへの報告
など、コールセンターを運営していくうえでの様々な業務を行っていきます。
アルバイトの方々が気持ちよく仕事できるようなセンター作りも大事な業務の1つです。
コールセンター全体を把握していかなければいけないので、マネジメントスキルが必要です。
「そもそもコールセンターについて今さら聞けない。」とドキドキしている方は、コールセンターについて詳しくまとめた記事があるので、そちらをご覧ください。
参考今さら聞けないコールセンターとは?仕事は簡単?クレームや残業は?
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コールセンターの正社員、簡単に採用される?
アルバイトの場合は、比較的簡単に採用してもらえるコールセンター。
しかし、正社員の場合はそう簡単には採用してもらえません。
大手コールセンターだと、
・筆記試験
・1次面接
・2次面接
・最終面接
と、コールセンター以外の就活とさほど変わらないです。
アルバイトからの正社員登用の場合も、大手のコールセンターだと難易度は高いと言えるでしょう。
反対に自社でコールセンターを運営している会社の場合、アルバイトからの正社員登用の難易度は下がります。
1社目が自社で運営しているコールセンターでした。
ある日上司から
「正社員に興味ない?」
と声をかけてもらい、履歴書など書かず正社員になったことがあります。
コールセンターの正社員は狭き門ではありますが、未経験でも採用してもらえるのはメリット。
さらにマネジメント経験がある方は優遇されます。
「やっぱりコールセンターで正社員は無理かも?
バイトにしようかな・・・。」
という方は、コールセンターのアルバイトについて書いた記事があるので、参考にしてみてくださいね。
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ぶっちゃけコールセンターのバイトってどんな感じ?12年働いてきた正直な視点
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「正社員に応募したいけど自信が無い。」
という方は、就職活動をサポートしてくれる第二新卒AGENTneoに相談してみるのはいかがでしょう。
第二新卒と書かれていますが、実際はフリーターや早期離職者にも就職支援しています。
担当者からの求人の紹介や面接対策まで、様々なサポートをしてくれます。
まとめ
今回は、コールセンター正社員のメリットやデメリットについて解説してきました。
まずメリットはこちら。
コールセンター正社員ならではのメリット
- 重要な仕事を任せてもらえる
- 年収の上がり幅がスゴイ
- 人脈が広がる
- 他部署の方との交流も増える
- 男女の出会いも増える
- キャリアアップのための研修や資格制度が充実
- より深く会社の裏側を知れる
- アルバイトよりも将来性がある
続いてデメリット。
コールセンター正社員のデメリット
- 正社員なりたては給料が低め
- 負う責任が多い
- 残業が多い
- 服装・髪型が自由じゃなくなることも
- 大手コールセンターでは異動・転勤がある
- 重度のクレーム対応を受けることも
- 日々大小様々な事件に対応している
コールセンターがうまく稼働できるような土台を作りを行う、マネジメントスキルが必要です。
ぜひメリット・デメリットを踏まえて転職活動を行ってくださいね。
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▼読んでくださってありがとうございます